クルマのミニ知識

投稿日:2016-09-16

保険や税金、法律

自動車に関する保険知識

自動車の保険を大別すると以下の2種類となります。
1.自動車損害賠償責任保険、通称「自賠責保険」
2.自動車保険(任意保険)

自賠責保険 任意保険
条件 強制的(法律で定められている) 任意(入る/入らないは自由)
補償内容 一律 色々選べる
特約 なし 保険会社毎に色々
目的 対人(被害者) 契約毎に様々

自動車損害賠償責任保険、通称「自賠責保険」

自賠責保険は法律で定められた強制保険であり、公道を走る車やバイクには必ず付保する必要があります。

公道を走ってよい車というのは、自動車検査証(通称「車検証」)の有効期限が切れていない車となりますので、
自賠責保険の保険期間は、車検証の有効期間より1日でも多く重複しなければいけません。※新車を購入する際は1ヶ月余分に付保することが多いです。

自賠責保険の特徴は、被害者(人身事故)のための保険だということです。
車(運転者)から見て弱者である人に対して、事故で怪我などを負わせてしまった場合に最低限の補償を備えるために国が法律で定めた強制保険です。
そのため補償内容は人(被害者)に対してのみで、物に対しては補償されません。
また、補償額も一定で怪我による損害の補償限度額は1名あたり120万円、死亡による損害の補償限度額は1名あたり3,000万円などとなっています。※表を参照

加害車両が複数台の場合は補償限度額×加害車両台数となります。つまり、加害車両が2台なら怪我による損害の補償限度額は1名あたり240万円、死亡による損害の補償限度額は1名あたり6,000万円となります。



  損害の範囲 支払限度額(被害者1名あたり)
傷害による損害 治療関係費、文書料、休業損害、慰謝料 最高120万円
後遺障害による損害 逸失利益、慰謝料等 神経系統・精神・胸腹部臓器に著しい障害を残して介護が必要な場合
常時介護のとき:最高4,000万円
随時介護のとき:最高3,000万円
後遺障害の程度により
第1級:最高3,000万円〜第14級:最高75万円
死亡による損害 葬儀費、逸失利益、慰謝料(本人および遺族) 最高3,000万円
死亡するまでの傷害による損害 (傷害による損害の場合と同じ) 最高120万円

自動車保険(任意保険)

任意保険は文字通り任意で加入する保険です。自賠責保険で補償されない物を対象にしたり、
人への補償も自賠責保険の限度額でカバーできない範囲を補償できます。
その他にも「弁護士の費用」や「怪我を負わせてしまった方へのお見舞費用」、「事故修理中のレンタカー費用」などなど『特約』を付けることも可能です。
※特約は保険会社毎によってその内容やセットして付ける・付けられないが異なります。

また、多くの保険会社では「ロードサービス」の特約が自動付帯されています。
※ロードサービスとは、運転中に発生した事故や故障などを現地で応急処置すること。

例えば移動先でパンクしてしまったタイヤをスペアタイヤに交換してもらったり、応急修理が出来ない場合にはレッカー車で近くの工場まで運んでもらうなどが無料で受けられます。
※ただし、パンクしたタイヤを修理したり新品に交換したりというのは有料となり、現地での応急作業以外は基本的にできません。

なお、自賠責保険と任意保険では自賠責保険が優先して適用されます。よって、万が一運転中に人に怪我を負わせてしまった場合、
まず自賠責保険の120万円を限度に損害賠償をし(加害車両が1台の場合)、120万円で足りない場合に任意保険で損害賠償します。


自賠責保険は最低限の補償と考え、任意保険を付保することを強くお勧めします。


担当:谷津田

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